偽物ヒーロー
□02昼飯ミ○ド
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次の日の昼休み、ウチが屋上へと駆け足で向かうと、先客が2人(モーホー軍団)居た。
「あらん、遥ちゃんやないの〜。」
「しっ、白石は?」
「白石は用事があるとかで、今日は来れへんらしいで。」
「・・・ホンマ?」
「ホンマや。」
「っしゃあ!!」
一人ガッツポーズを決めると、2人は首を傾げた。
その場に座り、ウチは昼飯を用意し始める。
「ちゅうか遥、何で昼飯のチョイスがミ○ドになっとんねん。」
「ご飯もちゃんと食べな、体が作られへんのよ?」
「大丈夫や大丈夫。今日はたまたま起きた時間が遅うて、オカンも弁当用意すんの忘れてしもてな、ミスドになったんや。えろう人気って言われとる新発売した商品も、食べてみたかったし。」
(・・・限りなく後者が本音に聞こえるんやけど。)
「因みに、起きたんは何時やの?」
「え、10時半やけど。」
『2時間目終わっとるや(ん)(ないのっ)!!』
流石モーホー軍団、ツッコミまでハモっている。
2人を無視して袋を開け、ドーナッツを黙々と食べ始めた。
よし、まずはエン○ルフレン○から食べんで。
「ところで遥ちゃん、蔵リンと何かあったん?」
「むーむ、ほむふぁほとふぁらへふほ(訳:んーん、そんな事あらへんよ)。」
「口に物入れたまま喋んなや。」
「むう(訳:うん)。」
取り敢えず、エン○ルフレン○を全部食べてから喋る事にした。
大丈夫や、まだ残り5個もある。
「あー、取り敢えずエン○ルフレン○ごちそーさん。」
「・・・で、蔵リンと何かあったん?」
「ないで。」
「遥。」
「ん、何?」
「その紙束、何や?」
ユウジが隣に置いてある紙の束を指差す。
ウチがここに来た時に、小脇に抱えていた物やった。
「・・・それは。」
すると、突然屋上のドアが開き
「遥居るか!?」
白石が、入って来た。