青春18切符

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―放課後―




〔悠、今日バイトなんだよねー。忍た・・・イグアナ変態のせいでまた女の子と話せなかったし。どーしよっかなー?〕

「ねぇ、忍原さん、今暇?」

『うん!かなりヒマ!!』

「じゃあさ、私達と一緒に庭球部見にいかへん?」

『うぇー、私、テニスはニガテなんだよね。ダンスは好きだけど。』←どうやら部活勧誘だと思っている楓。

「ちゃうよ。私等、勧誘やなくて、テニスを見るだけやて。」

『本当?じゃあ・・・暇だったし、行く!』

「やった!じゃあ行こか。」






―移動中トーク。―




『名前、なんていうの?ごめんね。まだ覚えてなくて

「気にする事あらへんよ。」

「そやそや。私も人の名前覚えんのニガテやから。私、千葉 あみ、よろしゅう。」

『あみちゃん。・・・OK、覚える。』

「私、柴田 鈴菜。よろしく。」

『・・・あみと鈴菜。よし、覚えた!ところで、2人は何でテニス部見に行くの?』

「そりゃ決まってんで。」

「私は千歳君を見る為。」

「私は、一氏君目当てや。」

『・・・そう。つまり、顔なのね。』

「「嫌やわー。」」

「楓って可愛いカオして毒吐くんやねー。」

「すっかりダマされてしもたわー。」




なんて話してる事10分。

テニスコートに着いた。




「きゃー、一氏くーん

「なんや、またお前等か、五月蝿いっちゅーねん。ブス!」

「「「きゃー」」」

「また今日も千歳君居な・・・居たぁー千歳くーん

「なんね?今から試合する、ばってん集中したか。」




しーん。

女子が倒れていく。

・・・・・・。

この時、楓は心の中で思った。

この学校に、多少でも、まともな生徒は居ないのか。・・・と。




「楓ー聞いとった?ブス!やて!!ブス言われてもーた

『それって、喜ぶとこ?』

「当たり前やん!」




わーわーきゃーきゃー




「わ、私、もう駄目。あの高さから見つめられたら死んじゃう・・・。もう、死んでも良えかも!

〔おーい、目がハートですよ。あみさん。そして、ブスが嬉しいですか、鈴菜さん、私には理解しがたい世界です。〕
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