青春18切符
□7.Change able impression.
1ページ/7ページ
―放課後―
〔悠、今日バイトなんだよねー。忍た・・・イグアナ変態のせいでまた女の子と話せなかったし。どーしよっかなー?〕
「ねぇ、忍原さん、今暇?」
『うん!かなりヒマ!!』
「じゃあさ、私達と一緒に庭球部見にいかへん?」
『うぇー、私、テニスはニガテなんだよね。ダンスは好きだけど。』←どうやら部活勧誘だと思っている楓。
「ちゃうよ。私等、勧誘やなくて、テニスを見るだけやて。」
『本当?じゃあ・・・暇だったし、行く!』
「やった!じゃあ行こか。」
―移動中トーク。―
『名前、なんていうの?ごめんね。まだ覚えてなくて』
「気にする事あらへんよ。」
「そやそや。私も人の名前覚えんのニガテやから。私、千葉 あみ、よろしゅう。」
『あみちゃん。・・・OK、覚える。』
「私、柴田 鈴菜。よろしく。」
『・・・あみと鈴菜。よし、覚えた!ところで、2人は何でテニス部見に行くの?』
「そりゃ決まってんで。」
「私は千歳君を見る為。」
「私は、一氏君目当てや。」
『・・・そう。つまり、顔なのね。』
「「嫌やわー。」」
「楓って可愛いカオして毒吐くんやねー。」
「すっかりダマされてしもたわー。」
なんて話してる事10分。
テニスコートに着いた。
「きゃー、一氏くーん」
「なんや、またお前等か、五月蝿いっちゅーねん。ブス!」
「「「きゃー」」」
「また今日も千歳君居な・・・居たぁー千歳くーん」
「なんね?今から試合する、ばってん集中したか。」
しーん。
女子が倒れていく。
・・・・・・。
この時、楓は心の中で思った。
この学校に、多少でも、まともな生徒は居ないのか。・・・と。
「楓ー聞いとった?ブス!やて!!ブス言われてもーた」
『それって、喜ぶとこ?』
「当たり前やん!」
わーわーきゃーきゃー
「わ、私、もう駄目。あの高さから見つめられたら死んじゃう・・・。もう、死んでも良えかも!」
〔おーい、目がハートですよ。あみさん。そして、ブスが嬉しいですか、鈴菜さん、私には理解しがたい世界です。〕