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□空が碧くて。
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曽良の人生を懸けたプロポーズが実った、

その一時間後。




「あの……曽良君?」「はい。」

「まだ涙出る?」
「………まだ…出てますね。止まりません。」
「もう一時間は経ってるよ!?え!!どうしよ病気!?!!」
松尾そんなに大量に泣いた事ないYO!!と、あたふたと騒ぐ芭蕉を前に、曽良は黙っていた。


しかし、涙は止まらない。


「あ。そういえば。」「え?何?」
「最後に泣いたのは13才でした。確か。」「……………そう…だっけ………だね。そうだった。」


幼い頃から曽良を見ているが、確かに曽良は泣かない子供だった。

「もしかしてさぁ…」「何です?」

「珍しく泣いたから、ずっと使ってない涙腺がビックリしちゃって、出てるんじゃない?」
「………。」
「でもまぁ、涙で死ぬ話なんて聞いた事ないし!そのうち止まっちゃうよきっと!!」

「………止まらなかったら?」

無表情に涙を流しながら芭蕉を見つめる。

「止まらなかったら………その時は、その時でまた考えれば良いよ!」
大丈夫だよ〜!大した事ないって!!と明るく笑う芭蕉を見て。


今までの気持ちが解け出してるんですよ、と。


一人口にせず飲み込む。
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