宝箱U

□エルの絵本〜魔女とラフレンツェ〜
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冥府の闇に映えるは白と赤



手を取り残酷の調べを奏でて



永久に尽きはせぬ呪詛を唱えましょう



そうさながら 狂った歯車のように






































振り向いてほしくて唄いました。
背筋も凍る程美しい旋律に、儚くかなしい詞(ことば)をのせて。


奪うために唄いました。
世界が凍る程恐ろしい旋律に、深く冷たい憎悪をのせて。




体を裂くような痛みの中でも絶える事を知らない何時かの音色は、唇から熱を奪い彼を深淵へと導くのです。



ああ、彼は、もうすぐ振り返ってしまうでしょう。
やがて廻り始める歪な歯車の―となりに、そう――――――――裏切りの代償に。

























エルの絵本

魔女とラフレンツェ









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