Boy


□幸せ!海賊団計画!!
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…ルフィが甲板に出るとナミとビビとカルーを見つけた。
「なぁ、ナミ、ビビ。ゾロ知らねぇ?」
「ゾロ?」
「Mr.ブシドー?」
「ゾロならあっちにいたわよ。」
「サンキュー。」
ナミが指差した方へルフィは走り去っていった。ナミ、ビビ、カルーはそれを見て互いに顔を見合わせ、笑ってVサインをし合った。
「あとは…チョッパーね。」


「ゾーロォー。ゾロォー!!あ!」
壁に寄り掛かって座っているゾロを見つけたルフィは走り寄った。
「ゾロー!!ごめん…!」
ルフィはゾロの陰にチョッパーを見つけて、立ち止まった。ふと、両手にある肉まんを見た。
「ルフィ?」
そんなルフィに一瞬首をかしげたゾロが尋ねると、ルフィは二人の前にしゃがみ込んで、それぞれに肉まんを差し出した。
「ほら、おやつだってさっ。まだ食ってねェだろっ?」
「あ…ああ」
「ありがとうルフィ」
二人ともそれを受け取った。ルフィはチョッパーを挟んでゾロの隣に座った。
「ごめんなゾロ。やきもちやいててくれたんだよなっ。嫌いになったわけじゃねェよな。」
「…悪かったよ。このごろ言われてみりゃ、す、好きとか全然言ってなかったよな。…それに…し、してねェし。」
ルフィがししし、と笑った。
「いや、いいんだっ。おれもわがままだったからな。」
「…ルフィ」
「ん?」
「いいのか。これ」
ゾロが肉まんを見て言った。
「ああ。おれ、さっきいっぱい食ったから。ん?」
ゾロが肉まんを半分に割ると、片方をルフィに差し出した。
「やるよ。…そんなにいらねぇし」
「…サンキュ」
ルフィが肉まんを一口頬張った。
「やっぱゾロが一番だなっ。」
嬉しそうに笑ったルフィにゾロが指差した。
「じゃあその膝の上のモンは何なんだよ」
「いーじゃん。なぁチョッパー。」
ルフィがチョッパーに笑い掛けた。
…受け取った肉まんはまだ、ほんのり温かかった。


end
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