Boy


□SUMMER TIME LOVE LETTER
4ページ/49ページ

シャンクスの目の前に二人の男が歩いてきた。スーツの男が紹介していった。
「この二人です。」
「で…名前は?」
二人のうちやや背が高めで金髪の美形の男が答えた。
「サンジです。」
続けてもう一人の背が小さい方が答えた。
「ウソップです。」
「接客の仕方はわかってるな?」
シャンクスが尋ねると二人ははい、と答えた。
「客が満足いくまでしろよ。」
「はい」
「よし、いけ。」
二人は店の奥へと歩いて行った。スーツの男がシャンクスの隣で上機嫌で言った。
「…しかし若いのがたくさん入りましたねェ…。あ、そう言えば元気ですか?」
「誰がだ」
「いやだなあ。オーナーと一緒に住んでる17歳の少年ですよー。…確かルフィとかいう」
「…何が言いたい」
「“17歳”となれば店に出してもいい年頃じゃないですか。まあ、会った事ないですから売れる顔かどうかわかりませんが。そうだ!今度連れてきて下さいよ。店に出せるかどうかみますから…」
その瞬間、バキッと痛々しい音を立ててスーツの男は床に倒れた。シャンクスがスーツの男を殴ったのだ。
床に尻をついたまま頬を押さえて起きあがったスーツの男にシャンクスはその場を去りながら言った。
「今後あいつのことを言ってみろ…クビだからな」
「は…はい」
シャンクスは店の奥に歩きながら目を軽く閉じてルフィを瞼に写した。
『あいつには…この世界に足を踏み入れてほしくない。あいつにだけは…ここで働いてほしくない。だけど俺は…幼いあいつを抱いてしまった。…あいつは嫌な顔一つせず俺に付き合ってくれる。いつでも…』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ