Boy


□SUMMER TIME LOVE LETTER
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…ベッドの上。裸で抱き合って眠っている男と若い少年がいた。
「…時間か」
男は起き上って隣で寝息を立てている少年を見て思った。『…早いもんだ。』ベッドから出て服を着始めながら再び考えた。『10年がたったんだな。…』
「ん…仕事か?」
少年がねぼけまなこをこすりこすり起きあがりながらそう言うと、男は服を着終えて扉へ向かいながらいった。
「ああ。」
「早く…帰ってきてくれよな」
「ああ。」
男は少年を見て笑いかけると部屋に一人少年を残したまま出かけた。
――少年だけが取り残された部屋の中で少年はテーブルの上の茶封筒とその上に出ている一枚の紙に目をやった。

シャンクスは街を歩きながら少年について考えていた。『…最初は陰気な感じがしたが明るく陽気で素直な子だった。』目的地である自分が経営する店に入りながらさらに思いを巡らせた。『俺は…あいつの笑顔が好きだ』そう思った時、シャンクスにスーツをきた男が走り寄りながら声をかけた。
「オーナー!すでに3件ほど入っていますが…」
「よし、客を待たせるな。」
「はいっ!と、あと…」
「なんだ?」
「今日から新入りが入りますが…会いますよね?」
「当たり前だ。どこにいる?」
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