SS戦国BASARA
□入れるまでが難しい
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「フハハハハッ!」
あの後、何とか一人で入れる事はできた。
入れるまではよかったのだが…
それは予想していたよりも難しく、角度が悪かったのか、入れた瞬間激痛が走った。
痛みに堪えられず涙がぽろぽろと溢れ出て来るぐらい、痛かった。
すごく、痛かった。
「んだよ、なんか文句あるか?」
渋々、泣きながら家に帰り、その姿を家康に見られ、今こんなことになっているのだ。
「いや、別に!ふ、ふは!!」
ケラケラと家康が笑い続け、対する三成はげっそりと、疲れ切った顔でソファーに身を預けている。
「そんなことで柚木は泣いていたのか。」
「そんなことなんかじゃない!必死だったんだぞ!?」
「良い歳したおっさんが何を言うか。」
「三成、おっさんなめんなよ!?おっさんの心はガラスなんだぞ!?繊細なんだぞ!」
ようやく落ち着いたのか、家康は笑うのをやめ、心配そうに俺の目を見つめる。
「しかしだな、柚木。」
「なに?」
「コンタクトぐらい自分で入れられないと、この先困るぞ。」
「そうなんだけどさぁ…もう、眼鏡でいいかなって思う。」
この後、ふざけるな、と叫びながら三成がクッションを投げつけてきたことは…
言うまでもないのかもしれない。
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