SS戦国BASARA
□下世話な話
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「…結局、いつもどーりじゃねぇか…」
チュンチュン、と雀が鳴く。
あちこち痛む身体にムチを撃ち、カーテンを開ける。
明るい日の光が、目に沁みる。
お酒の力、とは本当に恐ろしい。
血迷った…否、勢いづいた昨日の自分を思い出し俺は頭を振る。
普段はあんな事行ったり、無駄に欲情したりしないのに。
――溜まってたのか?
お互いの生活事情もあるし、その可能性は否定できない。
「柚木…?」
「おー、おはよ。」
布団の中でもぞり、と動いて
まだ夢うつつな三成が俺の腰をつかむ。
「もう二度と、私を押し倒そうなどと思うな。」
「え、何で?」
「…昨日みたいな事をされると、我慢できなくなる…」
「…!」
そんな事言われると、俺まで我慢できなくなる…
決して俺はMではない。
女役がいい、とか、そういうわけではない。
三成の事を押し倒せない程非力、ってわけでもない。
ベッドの隅で丸くなってる三成の鎖骨付近に見える赤い痕。
あの痕が、その証拠だ。
一人で納得して、三成に向き直る。
「押し倒しはしないけど、まあ、また上に乗ってやるよ。」
下世話な結論…好きだから仕方なく抱かれてやってる。
…と、いうことにしておいた。
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