連載

□*Mission5・戦闘
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「・・アホか望!!」

開口一番望は堂上に怒鳴られた。
勿論他の三人にも。


「まぁ、図書が守れたことに関しては褒めよう。・・・でもな!物事を脊髄で判断するな!そんなとこ郁に似なくてもいい!!」
「堂上も昔はそうだったのにね〜」
「喧しいわ!」

小牧の突っ込みに律儀に返す堂上。


「ったく、陽一が助けに行かなかったらお前確実に大怪我か死んでたぞ!?」
「・・・・え?」

陽一が・・・?

「もしかして・・・覚えてないのか?」

こくんと頷く。
あんな状況じゃ意識なんか飛んでるっつーの!

「いや――、望ちゃんに見せたかったね。陽一君の救出劇」
「小牧三監!!」

赤くなりつつ、これ以上言うなと言うように遮る・・・が、上手くいくわけない。
「無線で『望が落ちた!』って入って助けに行こうとしたらねぇ・・・」

小牧はくくっと笑い始め、堂上は苦笑する。

「誰よりも先に走りだしててさぁ。あの瞬発力はすごかったね。普段の訓練のタイムより2、3秒速かったんじゃない?」
「・・・・・・・・・・」

陽一は顔を背けたが、顔が赤いのはバレバレだ。
多分・・・あたしも。

「陽一君、本当に堂上に似てる。あ、でも手塚にも似てるか。親子だし」

うんうんと頷きながら話を進める小牧。


「それで・・・二人とも怪我はないか?」
「あたしは掠り傷とか打撲ぐらいだと思うけど・・・」

望は陽一を見る。

「俺なら大丈夫です。俺も打撲ぐらいだと思いますし」
陽一は立ち上がる。
・・・が、ふらつく。

「ちょっ、陽一?!」
望は陽一の体を支える。
「あんた何処か痛めてるんじゃ・・・」
「・・・・・・・・・」
「白状しなさい」
「・・・・・・・・・右の足首・・・・・」
堂上と小牧は陽一の足首を見る。

「ありゃー、捻挫してるね」「酷いな・・・折れなかっただけ奇跡だな」

取りあえず、医務室に行くぞ。
吉川と吉田は望に代わり、陽一を支える。

「あたしが・・・・・・」
「望は着替えて報告してから来い。いいな?」
「・・・・・・・はい」

陽一・・・・・・・・・





「・・・・報告は以上です」

望は吉田に言われた通り、着替え安達に報告していた。

陽一・・・大丈夫かな・・・・

「望ちゃん、」
「!あ、すみません!ぼーっとして!」
「・・・報告が終わったなら、早く医務室に行きなさい。気になるんでしょ?」

すみません!失礼します!!


望は医務室へと駆け出した。
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