小説2

□*幼なじみor恋人?
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授業は進み、
四時間目・体育。


今日はグラウンドの状態が悪いから体育館。

体育は好きではないけれど、場所が体育館になると嬉しい。

だって、試合をやる手塚君を近くで見れるから。





体育館をネットで2つに分ける。
私達の今日の種目はバスケットボール。

よりによって私の不得意な種目。
手塚君にかっこ悪いとこ見せたくないなぁ・・・・・・・


対戦する班のメンバーを見ると・・・・・・


『堂上望』


彼女の名前が。



「げっ!望が相手なの〜!」
「望運動神経抜群だからなぁ。身長高いし、勝てる確率低くなるわ」

同じ班の友達は口々に言う。


堂上さんは運動神経が良い。運動で彼女に勝てる女子はそういない。
おまけに身長も普通の女子より高めだからバスケやバレーでは大活躍だ。

味方なら嬉しい敵なら怖い存在。



ちらっと男子の方を見ると、そっちもバスケなようで、手塚君がシュートを決めていた。


って、見とれてる場合じゃない。
試合試合。



ジャンプボールはやはり堂上さん。
ホイッスルの合図で試合開始。


ボールは堂上さんの班の子がとる。
それを素早く堂上さんにパス。
ボールを受けとった彼女は・・・・

いっきに駆け抜ける。
インターハイにも出れる足を持つ彼女に追い付くのは無理がある。
対戦相手を引き離して、余裕でシュート。

彼女一人でも勝てる試合だが、彼女はボールを独占しない。班全員が試合に参加出来るようにしている。
だから彼女を憎めない。


終了のホイッスルが鳴る。13対2。
私達の負け。
かなりこの試合で走ったので息が上がっている。


堂上さんたちは連続で試合。
審判な私の班はただその試合を見るだけ。

暇だから目線を違う方向に向ける。

手塚君は試合に参加していなかった。
多分私達と同じで審判なのだろう。


手塚君の試合見たかったなぁ。


その時手塚君を見ていて気づいた。
彼の目線は試合に向けられていない。
そこで初めて目が合った。

ドキンッ・・・

心臓の鼓動が高まる。


・・・でも、


私を見ているんじゃない・・・・・・・



手塚君が見つめている先にあったのは・・・・・・・・・




「堂上さん・・・・・・・」



笑顔でバスケを楽しむ彼女の姿。




堂上さんがシュートを決めれば微笑んで、ミスしてしまったら悔しそうな表情を浮かべる手塚君。




何故堂上さんを見つめているの・・・・・・・?




その時だった。
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