ポケスペ

□UFOどこ!?
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「っん・・・」


甘く優しく口付けられて女みたいなコエが漏れた。

ちがうチガウ違う!
このオレ様がこんな女々しい筈は無い!!

…といった所で目の前の現実はかわるはずもなく。


―――ぜってーいつか仕返ししてやる!


殆んど八つ当たりに近い気もするが、よくあるこった、気にすんな!

にしても、息も絶え絶えなオレに比べて先輩の余裕なこと。
更に腹の立つ材料だ。

さすがにきつくなって先輩の服を力の入らない腕で必死に引っ張る。
そこで先輩はしぶしぶ、という感じで唇を離した。

火照った頬と顎に流れた唾液を手で拭うとそれを先輩が面白そうに見つめてきて。
そんな飄々とした様子がさらにオレの神経を逆なでする。


―――よし決めた。
   「いつか」じゃなくて「今」仕返ししてやる!!


隙のない先輩に仕返しするのは至難の技で。


―――ちょっと古典的だけど。


「あ!先輩!!」

「え、なに?」

「ほら、あそこ!UFOが!!」

「え!?どこどこ!?」


―――隙あり!!


身を乗り出して先輩に口付ける。

驚いた顔が眼の端に見えてオレは十分満足だった。
なので唇を離そうとすると、


ガシ、と後頭部を押さえられた。


「んんーーーー!!!?」


暴れるが先輩は無視。

閉じてたはずの口から強引に舌が入り込んできた。

逃げようとすると後頭部を引き寄せられ、さらに深く口付けられる。


―――もう無理限界!!


形振り構ってられなくなってバシバシと先輩の腕を叩く。

最後に、名残惜しげに、舌を吸ってからやっと先輩は離れてくれた。


「何するんスか!!?」


噛みつくように怒鳴ると先輩はしれっと


「ゴーからきたから。やって欲しいのかと」

「何でそーゆー解釈になるんスか!!」


怒るオレをまぁまぁと諌めつつ先輩はにこっ、と笑った。


「でも気持ち良かっただろ?」


オレは、ただただ、閉口した。




「生徒せんせい」に似てるなぁ、と思いつつ。ちなみに題名はロッチのネタから頂きました。あのネタ大好きなんですよ。
こう、レッドさんには大人の余裕がありますよね!(何 シルには無いものがありますよね、レッドさんには。

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