連載

□人は『約束』を破らない
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-----腹が減った。


中途半端に満たした餓えは、無視が出来ないほどに体の中で渦巻いていた。

読みかけの本を本棚に押し込む。
ゴールドは、先ほど指定した部屋で眠っているはずだ。
あの様子からして自分から死ぬ事は無いだろう。それに少し安心した。
せっかく生かしたのに死なれては面倒だ。元も子もない。

ぐぅ、と腹が情けない音をたてる。

もはや限界か。

ランプの灯を消して、階段の一番下の段にマッチと一緒に置く。
書架庫は独特の空気を漂わせながら闇に沈んだ。
それを見送ってから階段に足をのせる。

狩場はどうしようか。

そんな事を思いながら階段を上った。
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