愛され人の日常
□強引VS純情
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ある日、水城の携帯が鳴った。
「はい水城ー…宇佐見さん?」
電話の相手は秋彦だった。
「どーしたんだよ?」
『あぁ、そっちに封筒ないか?』
「封筒?…てもしかしてB4の茶封筒の事か?目の前にあるけど」
『やっぱりそうか。実はそれ今日持ってくるハズだった原稿でな』
「アンタはバカか!?何の為に編集部まで行ったんだよ!あれか、ワザとか!?」
秋彦の台詞に水城は盛大につっこんだ。
『もしもし水城ちゃん!!お願い私の為にその原稿持って来て!!私犯罪者になっちゃう!!!』
やべえ、相川さん焦りと怒りに任せて殺る気だ。by 水城
「わ、分かった!分かったから落ち着いて!今すぐ持って行きますから!」
電話を切ってから、水城は封筒をひっつかんで今まで生きてきた中で一番最速だろう速さで編集部に辿り着いた。
「宇佐見さん、相川さん!」
「水城ちゃん!」
「水城。早かったな」
おぉぉ…足が笑ってやがるぜ…!フフフ…!(微妙に混乱中)
「さて、原稿も渡した事だし帰るか」
「すまなかったな水城。お礼に何か奢ってやる」
「え?別にいいよんなの…」
疲れきって答える水城の腕をガシッと掴んで秋彦は問答無用に歩き出した。
「遠慮するな。何か好きなモノを選べ」
「つか強引――!」
あちこち引きずり回さんといて――!←←
「礼くらいはちゃんとさせてくれ」
「――!」
(何だよ…)
笑顔とか、反則だろ…
強引VS純情
(…先生×水城ちゃん…イイっ!)
(あ、相川…?;)