愛され人の日常
□天然VS純情
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「さぁ水城、観念しなさいっ!」
「もう逃げ場はないんだから!」
みなさまおはようございます。場合によってはこんにちは、もしくはこんばんは。わたくし水城は今、追いつめられております。
「何がなんでも水城には着替えてもらうわよ!」
「私たちのお給料アップのために!!」
「いやそれあんたたちだけの利益じゃ…ギャアアアアア!」
「「問答無用!!」」
「イヤだあああああ!!!」
「うっ…ぐずっ」
「きゃ―水城かわいいv」
水城はバイト先の同僚に制服(しかもセーラー服)に着替えさせられていた。
「うぅ…何が悲しくて19にもなってセーラー服なんか着なきゃならないんだ…こんなん知り合いにでも見られたら…」
「あれ、水城ちゃん?」
ガンッ(壁に頭をぶつけた音)
「わー奇遇だね。水城ちゃんのバイト先だったんだ。俺は花の配達に来たんだけど」
「の…のののののわ」
「あれ、セーラー服?」
「……!!」
しまった、見られた…!と青ざめる水城に野分はにっこりと笑った。
「水城ちゃんかわいいね」
「…………」
ニコニコと誉める野分に、水城が真っ赤になって照れたのは言うまでもないだろう。