愛され人の日常

□天然VS純情
1ページ/1ページ





「さぁ水城、観念しなさいっ!」


「もう逃げ場はないんだから!」




 みなさまおはようございます。場合によってはこんにちは、もしくはこんばんは。わたくし水城は今、追いつめられております。



「何がなんでも水城には着替えてもらうわよ!」


「私たちのお給料アップのために!!」


「いやそれあんたたちだけの利益じゃ…ギャアアアアア!」



「「問答無用!!」」



「イヤだあああああ!!!」








「うっ…ぐずっ」


「きゃ―水城かわいいv」



 水城はバイト先の同僚に制服(しかもセーラー服)に着替えさせられていた。



「うぅ…何が悲しくて19にもなってセーラー服なんか着なきゃならないんだ…こんなん知り合いにでも見られたら…」


「あれ、水城ちゃん?」



 ガンッ(壁に頭をぶつけた音)




「わー奇遇だね。水城ちゃんのバイト先だったんだ。俺は花の配達に来たんだけど」



「の…のののののわ」



「あれ、セーラー服?」



「……!!」



 しまった、見られた…!と青ざめる水城に野分はにっこりと笑った。



「水城ちゃんかわいいね」



「…………」








 ニコニコと誉める野分に、水城が真っ赤になって照れたのは言うまでもないだろう。

 
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ