†私立青春学園U†(更新停止中)
□†男前になったね†
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今までの中で一番キツい崖だ。
そんな事を思っていたら、宍戸が少しだけ下に滑り落ちた。
「うわぁぁっ!?」
「気ぃ抜くんじゃねぇよ、宍戸!」
「分かってる!分かってるけどよ・・・。くそっ、何でこんな目に・・・?」
宍戸は本当に悔しくそうだ。
「宍戸・・・。」
大石までもが宍戸を見て、宍戸の名を呟いた。
「試されてんだろ、どうせ?くっそー!どっかで見て笑ってんだろ俺達の事をよぉー!!」
ここまで荒れる宍戸は初めて見た。
でもよ、俺が宍戸が言った言葉を口にしたら、宍戸・・・お前なら・・・お前ならよ・・・
『笑わせておけば良い。関係無ぇだろ!』
って言うんじゃねぇのかよ?
時々、荒っぽい言葉でチームメイトを励ましてんの知ってんだぜ?
ならよ、俺だって・・・言っても良いよな?
「笑わせておけば良い。関係無ぇだろ!」
宍戸や俺の言葉で皆が動きを止めた中、リョーマがまた崖を登り始めた。
「ただ間違えないのは、この上に行けば強くなれる事ッス。」
真田の問いにリョーマはその一言だけ伝えた。
リョーマは強い。
それでも満足せず、ひたすら強さを求めるリョーマが言うのなら間違いない。
この上に俺が・・・俺達が強くなれるための何かがあるんだ。
そして、何故かテニスボールが頂上から降って来る。
頂上を見上げて真田が叫んでいる中、俺と宍戸は頷き合った。
『『強くなろうぜ・・・絶対に!!!』』