†私立桜蘭学院†(更新停止中)

□針(R)
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〜針〜

―第三音楽室の準備室―

「痛ッ!!」

ハルヒは自分の制服のボタンが取れ掛けていたので、ブレザーを脱いでボタンを付け直していた。
その時、指に痛みを感じた。指を見ると、血が出てきた。

「やっちゃった・・・。まぁ、こんなの舐めておけば良いか。」

ハルヒは指を口に含もうとした時、

―ガチャ。

扉の方を見ると、崇がいた。

「あれ、モリ先輩。ハニー先輩はどうしたんですか?」
「今日は家の用事で部活には来ないらしい。ハルヒはどうした?」
「え、何がですか?」
「指をじっと見てただろう。」
「ああ、ボタンが取れ掛けていたので付け直していたんです。それで、針を指に刺してしまって。」
「大丈夫か?」

崇は言いながら近寄ってきた。

「はい。舐めて置けば平気です。」
「・・・・・。舐めて置けば平気なんだな?」
「?はい。・・・ッ!?モリ先輩!?」

崇はハルヒの指を口に含んだ。

「え?ちょっ!!先輩!!何してるんですか!?」
「舐めれば平気なんだろう?・・・俺が治療する。」
「汚いですよ!!!」
「汚く無い。」
「ん・・・。」
「・・・・・。」

ハルヒは時々、指に崇の舌が触れるのを感じていた。
そして、ソレに崇は気付きわざと舌をハルヒの指に絡めた。

「先輩・・・ソレ・・・止め・・・て下さい。」
「何をだ。」
「舌を・・・指に・・・絡める事で・・・ん!!」
「感じてるんじゃないか?」
「わ、分かりません・・・。」
「感じてるんだ・・・。」
「あ・・・。」
「そうだろう・・・?」

口から指を離し、ハルヒの顔に自分の顔を近付けた。
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