†私立青春学園U†(更新停止中)
□†嫉妬†
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†嫉妬†
「こんちわー。」
「おー!越前!」
「なんや、俺に会いに来てくれたんか?」
「違うし。」
俺は最近、氷帝テニス部部室に顔を出している。
まぁ、跡部さんが呼び出すからなんだけど。
俺の気持ちを知ってね…。
「お、越前。来たな。」
「アンタが呼び出すからでしょ。」
跡部さんが部室に入ってきた。
「あ?宍戸と鳳はどうした?」
「あの二人なら、また自主練でしょう。」
日吉さんが取りあえず答える。
なーんだ。
宍戸さんいないのか…。その宍戸さんは鳳さんと一緒だし…。
「………。」
俺が宍戸さんを気になり始めたのは、関東大会前の特訓を見たとき。
好きになったのは、関東大会の時…。
宍戸さんが特訓をしているのを見て、俺が漏らしたアドバイスを実践したら、打球への反射が早くなったって、
わざわざ関東大会の青学対氷帝が終わった後に言いに来て……
『越前!お前のお陰で強くなれた。ありがとな。…お前、凄いな。』
『/////。』
そう言いながら、帽子の上から頭を撫でられた。
その時から宍戸さんを好きになった。
それと同時に、跡部さんに告白された。
けど、俺は宍戸さんが好きだから断った。
跡部さんのあの性格からして、何か言われると思ったら……
「そうか…宍戸か。さっさとモノにしろよ。その時に俺様が宍戸からお前を奪うからな。」
跡部さんはそう言いながら笑って、頑張れよ。と言ってくれた。
それから俺は、跡部さんに氷帝に呼ばれ、少しでも宍戸さんに会わせようにしてくれている。
そのお陰で俺は、少しずつだけど宍戸さんと話せるようになった。ついでに他の氷帝メンバーとも。
でも、宍戸さんはダブルスパートナーの鳳さんと仲が良い。
時折、鳳さんが羨ましいと思ったり…。
そんな事を思っていたら…
ガチャ
「……!?」
「何だよ、跡部。緊急ミーティングって。」
宍戸さんと鳳さんが戻って来た。
跡部さんを見ると、携帯を片手にフッと笑った。
跡部さん…俺のために……?
「ミーティング?聞いてねーよ。」
「だから緊急なんだろーが。」
「いや、緊急過ぎるやん。」
「てか、越前がいるのに良いのか?」
「こんにちは。越前君。」
「ッス。」
宍戸さんが俺の方を見て、鳳さんは俺に挨拶をしてくれた。
「乾や不二じゃねぇんだ。別に大丈夫だろう。」
跡部さんの言葉に、宍戸さんが、まぁ、確かにな。と言ってバッグを置いて、ソファーに座った。
俺は8台のパソコンが並んでいる机の椅子に座った。
別にミーティング内容に興味は無いけど、一応、ウォークマンを取りだしてイヤフォンを耳にして音楽を聴き始めた。
「―い、おい!越前!」
「――ん?……/////!?」
いつの間にか眠ってしまい、身体を揺すられて誰かに起こされたと思ったら、目の前に宍戸さんがいた。
起こしていたのは宍戸さんだったらしい。
「ったく、お前って中々起き無ぇんだな。」
ニッと笑い、コツンと頭を軽く叩かれた。
「/////スイマセン。」
「別に気にすんなよ。それより、どんな音楽聴くんだ?」
「え、Jポップや洋楽。」
「へぇー!俺も洋楽好きなんだよ。そう言えば、越前って帰国子女だよな?」
「えっ?何で知ってるの?」
「跡部が言ってたんだよ。」
あぁ、そうなんだ。てか、何で跡部さんが知ってるの?
てか、宍戸さん洋楽好きなんだ。