†私立青春学園†(更新停止中)
□†夏祭り†+@
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次に眼に入った屋台はりんご飴。
「………。」
「………。」
「………。」
「景吾?」
「何なんだ?この奇天烈な食い物は?」
「りんご飴知らないの?」
「あぁ…。」
庶民には程遠い暮らしをしてきた跡部は、りんご飴を知らなかった。
しかし、それは跡部だけでは無かった。
「俺も……名前は知ってても、食べた事無い;」
「おいおい;」
「嘘だろぉ;」
「あんなに美味いモンを奇天烈扱いすんなよなぁ!」
少し離れた所から様子を見ていた宍戸、向日、神尾は唖然としている。
「買ってみるか。」
「うん。」
跡部はリョーマの手を引き、屋台へと向かう。
「りんご飴二つくれ。」
「あいよ!四百円ね!」
跡部はりんご飴を受け取り、あまり人がいない場所へリョーマを連れて行った。
飴に被さっているビニールを外し、一つリョーマに渡した。
「どうだ?」
「甘いけど、美味しい…。」
「へぇ……。」
「ちょっ!景吾/////!?」
跡部は、リョーマが舐めた同じ場所を舐めた。
「俺にはちょっと甘過ぎる。」
「ちゃんと食べなよ。勿体ないから。」
「ッチ。分かったよ。」
飴の部分だけを舐めていく内に、中のりんごが現れた。
「あ、りんごと飴がマッチして結構良い味出してるよ。」
ほら。と自分が食べてた部分を跡部に差し出した。
少し眉間に皺を寄せながらもりんご飴に齧り付いた。
「どぉ?」
「………悪くは無ぇな。」
「でしょう?」
「まぁ、俺としてはお前の甘さを堪能したいがな…。」
「/////!」
跡部はリョーマの顎を少し上げ、右頬に口付けた。