†私立青春学園†(更新停止中)
□†夏祭り†+@
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神社に入った時に最初に目に入った屋台はくじ引きだった。
すると、忍足以外のメンバーは多少離れた場所に移動した。
「あれ?みんなは何であんな所にいるの?」
「あぁ、気にせんでええで。ほな、くじ引きやろか?」
「あ、うん。」
忍足は、自分とリョーマの分の代金を屋台を開いているおじさんに渡した。
「ちょっ、お金!」
「ええから。俺が出したいんや☆」
「でも・・・」
「さぁ、引こうか♪」
「・・・ありがと。」
「んv」
忍足はお礼を言うリョーマの頭を優しく撫でた。
「リョーマ、どうやった?」
「えーと、12番。」
「12番なら・・・コレだね。お、良いのを当てたな!はいよ!」
おじさんから渡されたのは新型の手持ちゲーム本体。
「凄いやん!リョーマ!!」
「うん・・・。自分でも驚いた。」
リョーマ驚きながらも、嬉しそうに微笑んだ。すると・・・
「ママー!僕アレが良かった!!」
「これは何が当たるか解らないんだから我慢しなさい!」
隣りを見ると、小さい男の子がリョーマが持っているゲームを指差しながら強請っている。
「・・・はーい。」
しょぼくれた返事をするものの羨ましそうにリョーマを見詰める少年。
「あの、これ・・・良ければどうぞ。」
「リョーマ・・・。」
リョーマはゲーム機を少年に差し出した。
「良いの!?」
「ん。同じの持ってるから。」
「え、でも・・・しかし!!」
「良いんです。本当に。」
「わーい!!ありがとう!お姉ちゃん!!!」
「え・・・;」
「あの、本当に宜しいんですか?」
「あ、ええ。良いですよ。」
「ありがとうございます。本当に申し訳ありません!」
「いえ、じゃぁ。」
少年に手を振りながら、リョーマはくじ引き屋を後にした。
「リョーマ、本当に良かったんか?」
「うん。」
「じゃぁ、コレは俺からのプレゼントや。」
「え?」
忍足から手渡された物は、カルピンに似ている猫のぬいぐるみだった。
「侑士・・・。」
「取っときやね?」
「ありがとう・・・/////。」
「ええんよ。リョーマは優しいなぁ。」
そう言いながら、忍足はリョーマの額にキスを贈った。
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