†私立青春学園†(更新停止中)
□†9月29日†
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『〜〜〜♪・・・もしもし?』
「あ、跡部さん?」
『越前か?どうした?』
「お願いがあるんスけど・・・」
†9月29日†
9月29日―氷帝学園テニス部
「宍戸!誕生日おめでとー☆」
「おっめでと〜☆」
「よぉ、おめでとうなぁ・・・#」
「跡部・・・何怒ってんねん;おめでとさんなぁ。」
「おめでとうございます!宍戸さん!」
「おめでとうございます。」
「・・・おめでとうございます。」
「おぅ、サンキューな!・・・で、何で跡部はそんなに怒ってんだよ?」
「別に何でもねーよ!」
あからさまに怒っている跡部に溜息一つ吐き、まぁ良いか・・・と思い直してチラリとテニスコートに備えられてある観客席を見た。
今日は何時にも増してギャラリーが多い。恐らくは、宍戸ファンの女子。
今日は宍戸の誕生日なので、部活終了後にプレゼントを渡すのだろう。
「あのギャラリーどうにかなんねぇのかよ!!」
「それは自分のせいなんやで?自分でどうにかしぃや。」
「ッチ!」
サラリと忍足に正論を返された為、何も言えなくなる。
ネットを挟んだ目の前の鳳は仕方無さそうに苦笑いをしている。
目の前の鳳とのラリーに集中しようとした時・・・
「跡部ー!ケータイ鳴ってんぞー!!!」
気が抜ける様な向日の声に、宍戸はガクリと肩を落とした。
跡部は向日から携帯を受け取り、携帯を開いてメールの確認をすると、コートから出て行った。
「何なんだ?」
「何でしょうね?」
「うわぁ!?」
何時の間にか隣にいた鳳に、驚いた声を上げる宍戸。
「何時の間に隣りにいたんだよ!?」
「さっきですよ。それより、宍戸さん。今日の予定はどうなんですか?」
「どうって?」
「越前君とデートですか?」
「なっ/////!?」
そう。宍戸はライバル校の青学の一年生ルーキー・越前リョーマと付き合っている。
普通、恋人同士なら誕生日にメールや電話で「おめでとう」等とメッセージを送ったりするが、
生憎、宍戸はリョーマからメールや電話は貰ってなかったりする。
「んな予て「おい、宍戸!」
「あ、跡部部長。」
テニスコートを出て行って、何処かへ行ってた跡部が戻って来たらしい。
「あ?何だよ?」
「テメーに客だ。渡したいモンがあるんだとよ。」
「はぁ?その辺のギャラリー達と後で渡させれば良いじゃねーか。」
「へぇ、亮・・・。あの沢山の女子からのプレゼント全部貰うの?」
「あぁ?んな訳ねぇだろ。渡されても受け取らねぇ・・・えっ!?」
「ま、まさか・・・。」
自分の事を「亮」と呼ぶのは、家族と最愛の恋人しかいない。
まさかと思い、跡部の方を振り返ると、跡部の隣りにいるのは、
黒髪ショートの氷帝の女子制服を着用している宍戸の最愛の恋人であった。
「リ、リョーマ!?」
「越前君・・・。可愛い・・・/////v」
「越前・・・お前・・・/////」
「めっちゃ似合うやんv」
「チビ助・・・/////」
「可愛E〜vvv」
「ウス・・・/////」
宍戸やリョーマの周りにレギュラーメンバー達が集まって来た。
「お前、何やってんだよ!?つか、その制服はどうしたんだよ!?」
「ああ、これ?これは跡部さんに頼んだの。」
「跡部に?」
そう言いながら、跡部を見る。
「三日前に越前から電話があったんだよ。
宍戸の誕生日に氷帝に行くから氷帝の女子制服を貸して欲しい・・・ってな。」
跡部の説明にみんなは、成程・・・と頷いている。
「はい、亮。」
「あ・・・。」
リョーマはラッピングされた箱を宍戸に渡した。
「誕生日おめでとう。」
「・・・あぁ。サンキューな/////。」
「で、亮はあのギャラリー達から貰うの?」
「だから、貰わねぇって言っただろ?」
「本当?」
「本当だ!」
言い切った宍戸に、リョーマは満面な笑みを漏らして、宍戸の頬にキスをした。
「リ、リョーマ/////!?」
「見せ付けvでも、亮から俺にした方が効果あるかもね?」
「遠回しにしろって事だろ?」
「そうかもね。」
「ったくよぉ・・・。」
宍戸は仕方無さそうに・・・けど、どこか嬉しそうに微笑みながら、リョーマの唇に口付けた。
†END†