†私立青春学園†(更新停止中)
□†これで良い?†
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†これで良い?†
5月11日―海堂薫の誕生日
「海堂先輩。」
「越前。わざわざ来させて悪いな。」
「良いッスよ。御馳走させて貰うのは俺なんだし。」
海堂の誕生日パーティーに招待されたリョーマは、時間通りに海堂の家を訪れた。
中に入れてもらい、靴を揃えていると・・・
「リョーマ君、今日はありがとうね。」
母親の穂摘が顔を出した。
「いえ、こちらこそ、ご招待頂きありがとうございます。」
「本当、リョーマ君がこの家に来る日が楽しみだわ。
お料理が出来るまでもう少し待っててね。」
そう言い、穂摘はキッチンへと消えていった。
「海堂先輩・・・。」
「うるせぇ・・・/////。」
自分の母の言葉に対して恥ずかしくなり、顔を真っ赤にした海堂をリョーマは面白そうに見る。
「部屋行くぞ。」
「うん。」
海堂の部屋に案内され、御馳走が出来るの待つ二人。
渡されたファンタを飲みながら、リョーマは部屋を見渡した。
「相変わらず綺麗ッスね。桃先輩の部屋とは大違い・・・。」
「あ?」
「だって、桃先輩の部屋足の踏み場も無いんスよ。遊びに来たのに部屋の片付けしに来た様なもんだった。」
「お前、桃城の部屋に行ったのか?」
「うん。」
「何もされなかったのか。」
「うん・・・って何が?」
首を傾げるリョーマに対して、海堂は頭痛がして来た。
リョーマは自分の魅力に気付いていない。
誰もを魅了するその容姿・中身は恋に無興味の海堂や手塚、立海大の真田達、他校生も落ちた。
そんなリョーマが落ちたのは海堂だった。
よく自分を好きになったなぁ・・・と今でも驚くリョーマの恋人になった海堂だったりする。
未だに首を傾げてるリョーマを見て、海堂はリョーマを抱きしめ、呟いた。
「いいか?お前は俺のものだ・・・。」
「海堂先輩?」
「頼むから、俺がいない所で他の男の部屋に行くんじゃねぇ・・・。」
「海堂先輩・・・。」
「解ったか?」
「うん・・・。ごめんね。」
「リョーマ・・・。」
安心する答えが聞けて、身体を離す海堂。
リョーマはゴソゴソとポケットの中から小さい紙袋を取り出した。
「誕生日おめでとう。あんまりお金がなかったから、俺が・・・まだ先輩に片想いだった時に持っていた・・・これで良い?」
プレゼントを受け取った海堂は、中身を見ると少し驚き、微笑んだ。
「十分だ・・・。ありがとうな。」
「先輩・・・。」
二人の唇が重なり合った・・・。
海堂の手には、ペンダントが握られていた。蓋が開き、中には海堂とリョーマのツーショット写真が貼ってあった。
†END†
おまけ
海:「この写真はどうしたんだ?」
リ:「不二先輩が写真を撮ってた時あったでしょ?その時に撮ったんだって。」
海:「ああ、手塚部長が菊丸先輩と不二先輩と桃城に変顔を迫られた時か。」
リ:「うん、あの部長は笑えた。」
海:「無理矢理だったもんな;」