†私立青春学園†(更新停止中)

□†これで良い?†
1ページ/1ページ

†これで良い?†


5月11日―海堂薫の誕生日


「海堂先輩。」

「越前。わざわざ来させて悪いな。」

「良いッスよ。御馳走させて貰うのは俺なんだし。」


海堂の誕生日パーティーに招待されたリョーマは、時間通りに海堂の家を訪れた。
中に入れてもらい、靴を揃えていると・・・


「リョーマ君、今日はありがとうね。」


母親の穂摘が顔を出した。


「いえ、こちらこそ、ご招待頂きありがとうございます。」

「本当、リョーマ君がこの家に来る日が楽しみだわ。
 お料理が出来るまでもう少し待っててね。」


そう言い、穂摘はキッチンへと消えていった。


「海堂先輩・・・。」

「うるせぇ・・・/////。」


自分の母の言葉に対して恥ずかしくなり、顔を真っ赤にした海堂をリョーマは面白そうに見る。


「部屋行くぞ。」

「うん。」


海堂の部屋に案内され、御馳走が出来るの待つ二人。
渡されたファンタを飲みながら、リョーマは部屋を見渡した。


「相変わらず綺麗ッスね。桃先輩の部屋とは大違い・・・。」

「あ?」

「だって、桃先輩の部屋足の踏み場も無いんスよ。遊びに来たのに部屋の片付けしに来た様なもんだった。」

「お前、桃城の部屋に行ったのか?」

「うん。」

「何もされなかったのか。」

「うん・・・って何が?」


首を傾げるリョーマに対して、海堂は頭痛がして来た。
リョーマは自分の魅力に気付いていない。
誰もを魅了するその容姿・中身は恋に無興味の海堂や手塚、立海大の真田達、他校生も落ちた。
そんなリョーマが落ちたのは海堂だった。
よく自分を好きになったなぁ・・・と今でも驚くリョーマの恋人になった海堂だったりする。
未だに首を傾げてるリョーマを見て、海堂はリョーマを抱きしめ、呟いた。


「いいか?お前は俺のものだ・・・。」

「海堂先輩?」

「頼むから、俺がいない所で他の男の部屋に行くんじゃねぇ・・・。」

「海堂先輩・・・。」

「解ったか?」

「うん・・・。ごめんね。」

「リョーマ・・・。」


安心する答えが聞けて、身体を離す海堂。
リョーマはゴソゴソとポケットの中から小さい紙袋を取り出した。


「誕生日おめでとう。あんまりお金がなかったから、俺が・・・まだ先輩に片想いだった時に持っていた・・・これで良い?」


プレゼントを受け取った海堂は、中身を見ると少し驚き、微笑んだ。


「十分だ・・・。ありがとうな。」

「先輩・・・。」


二人の唇が重なり合った・・・。

海堂の手には、ペンダントが握られていた。蓋が開き、中には海堂とリョーマのツーショット写真が貼ってあった。



†END†



おまけ

海:「この写真はどうしたんだ?」

リ:「不二先輩が写真を撮ってた時あったでしょ?その時に撮ったんだって。」

海:「ああ、手塚部長が菊丸先輩と不二先輩と桃城に変顔を迫られた時か。」

リ:「うん、あの部長は笑えた。」

海:「無理矢理だったもんな;」
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ